京都大学大学院農学研究科森林科学専攻

教員からのメッセージ(北山 兼弘 教授)

「生態系生理学」から迫る森林生態系の維持メカニズム

北山 兼弘 教授

森林生態学分野

森林は常に様々な環境ストレスを受けていますが、ストレスに対して適応的な生物が集合することで、安定した生態系が維持されています。しかし、適応の生理的機構はよく解っていません。私達は様々な森林生態系を対象にし、適応の解明を進めています。モデルの1つが、強風化土壌に成立する巨大な熱帯林です。そのような土壌はリンが乏しく、強いリン欠乏下にありながら構成種は巨大な生態系を作り上げています。土壌リンの生物地球化学、微生物や樹木のリン獲得機構、細胞・組織におけるリン動態、樹木器官間のリン分配など、異なるスケールの解析を縦横無尽に組み合わせた「生態系生理学的アプローチ」から森林生態系の維持機構(リン欠乏適応)の解明を進めています。

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